てらひま式ゲーム考察

ゲームの話とか僕の価値観の話とかします。

【ダイヤ昇格記念記事】俺とリュウと格ゲーと

ご存知の方も多いと思いますが、先日ダイヤモンドランクに昇格致しました。

リュウ使いのてらひまです。


本記事(ダイヤ昇格記念記事)は

個人的にランクマッチの目標(言い方を変えるならゴール)としていたダイヤに至るまでのランクマ、ゲーセン、リュウから学んだこと。

僕が格ゲー(ストシリーズ)を始めてから現在に至るまでの思い出。

そして一つの区切りに来られたと思っているので、多少お節介かも知れませんが、最近始めた初心者の方に伝えたいこと。

最後にかけがえのない相棒であるリュウへの想い。


それらを長々と書いていくものになります。スト5の攻略記事ではありませんので、そういったものをお求めの方はブラウザバックして頂いて構いません。


本記事は性質上私の個人的な主義主張が散見される形になりますが、それらに特定の考え方や主義、プレイスタイルを否定する意図は一切ございませんのであらかじめ御了承下さい。



ランクマへの考えとゲーセンでのスト4

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まず前提として、僕は中1の時(8年前)ゲーセンでスーパーストリートファイター4AEver2012(スト4シリーズ後期のバージョン。以下スパ4)からゲームを始めました。所謂ゲーセン子です。

1プレイ100円の環境で中1の初心者のお小遣いが持つはずもなく、厳しい環境であったと言えると思います。そもそも人もいたりいなかったりしました。


そして、その環境がデフォルトであったからこそ、僕の根幹には対戦相手の有り難さ、捨てゲーという選択肢への解せなさがあります。

結果として、親しい方は知っているかもしれませんが、僕は基本的にラグくても不利キャラでもビーチステージでも連戦を押していました。自分から1-0抜けしたのはお腹を下していた時に二度だけです。


これは僕の意地でもあり、僕がかつて100円に乗せていた情熱への礼節です。確かにLPをある程度まであげたらゴール、ということだけを達成するのなら極めて非効率ですが、あくまでも僕のゴールはその意地と拘りを守ったまま、"結果として得るダイヤ"でした。僕が賭けていたのは100円でもLPでもなくてプライドです。譲れない意地と意地のぶつかり合いと泥臭い勝利。それが僕の欲しいものでした。


何より、元々ゲーセン子なので相手が不利キャラでも捨てゲーは出来ない環境でした。4リュウダルシムは辛い組み合わせですが、100円がなくなってしまうので席を立つ選択肢はありません。

抗い、パナし、考える。

その結果負けても、抗おうとして巡らせた思考。パナした結果当たった、当たらなかったというデータ。それらが後々活きると僕はゲーセンと溶かした100円から教わりました。

勿論真似して欲しいとは思いません。ラグは論外です。どんな理屈を並べても僕にはラグい人に連戦を押すことを論理的に肯定出来ません。ただ、不利キャラとの対戦にも大きな意義があるということを、僕は形としてここに残したいと思います。



格ゲーを始めたきっかけとリュウへのキャラ変更

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僕は今でこそ知り合いにリュウ使いのキャラ愛勢として認知されていますが、僕がストシリーズを始めたきっかけは父親が好きだった為にスーファミのスト2を知っていたことと、偶然YouTubeで見た梅原さんの背水の逆転劇の動画でした。

なので、僕が最初にゲーセンで100円を入れた時に選んだキャラクターはケンでした。

4のケンはとても良いキャラクターで、無敵のある強昇龍から起き攻めで表裏択がかかったり、技も派手で当時中学生の僕のお気に入りでした。

しかし、ケンの昇龍は余りにも運否天賦かつリスクが大きい技であるにもかかわらず、初心者だった僕は無敵に甘え、すぐに昇龍依存のプレイになってしまいました。

安定感がない、安定させるにはどうすれば良いのだろう。

他のキャラにしてみようか等、この時初めて格ゲーを考えたのだと思います。


そして、調べているうちに4での梅原さんの使用キャラクターはリュウであるということ、戦いの意味を求めて旅をしている主人公ということが元々オタク気質でキャラクターの背景に興味のあった僕に刺さりました。

何よりセビ滅の難しさと格好良さの虜になった僕は、同時期に誘って一緒に始めたセス使いの同級生がセスを使い続けているのに対してリュウへキャラクターを変更しました。

最初は勝てませんでしたが、徐々にわかるリュウの強さ、波動拳という技の難しさ、セビへの対処。

それらに取り憑かれ、僕はリュウにのめり込んでいきました。



梅信者の僕と一プレイヤーの僕

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暫く4を続けていた僕は、やはり勝てない為に模索を繰り返しました。様々なキャラを触り、実用性の無いようなフレーム知識まで付け、リュウで良いのか、そもそもリュウで格ゲーの地力が劣る自分が他の人に勝てるのか。梅原さんの後を追うだけで良いのか等、色々な考えが頭を巡っていました。

自分はなぜ格ゲーをするのか。何を目指すのか。

それをしっかり定義すべきだという焦燥に駆られたのです。


今思えば僕が始めたのはスト4シリーズでは後期でしたし、使用率の高いリュウが対策され切っているのは自明なのですが、当時の僕は梅原が使っているから、という憧れと知識を入れ直すのが億劫だという理由でなんとなくリュウを使い続けていました。

しかし、その後梅信者てらひまに転機が訪れます。新バージョンであるウルトラストリートファイター4(最新バージョン。以下ウル4)が稼働して間も無く、梅原さんが殺意リュウへキャラクターを変更したのです。

当然梅信者で当時学生だった僕は殺意リュウの厨二感に惹かれキャラ替えを考え、殺意の高難度コンボ(通称爪コン)をある程度の精度になるまで練習して、友達との対戦でも何度か使っていました。


ですが、どうにもしっくり来ませんでした。

当時の僕は勝てなさからとりあえず知識をつけていたので、原因にもある程度推測がつきました。中足の発生が2F遅いこと、波動の硬直が大きいこと、体力が少ないこと。

しかしそのいずれとも違うような気がしてならない、漠然とした違和感、これじゃないな、という感覚が拭えませんでした。そしてそれは、リュウを使うことで容易く解消され、それが凄く腑に落ち、僕は結局リュウからキャラクターを変えることはありませんでした。抽象的な書き方にはなりますが、リュウが一番馴染むキャラだったのだと思います。


そしてその頃から僕の格ゲー論、考えは、1番になれなくても良いし、ずっとやってきた人に簡単には勝てないだろう。でも、もしいつかずっとやってきた人に仮に勝てるとしたら、絡め手(表裏や択)ではなくて正攻法(格ゲー力のようなもの、地力)で勝ちたいな。というものになりました。

そして、その正攻法を育むことが出来るのも、それを教えてくれるのもリュウだろうと結論付けました。


この時に、漠然と選んでいたキャラから、僕の"メインキャラ"になったのだと思います。



スト5のメインキャラとてらひま

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4シリーズでキャラクターをリュウと定め、愛着と信頼を置いて楽しんでいた当時高2の僕に、大ニュースが飛び込んできました。

スト5の発表です。春麗が気功を連打したり(結局なくなりましたが)リアリティのあるグラフィックと綺麗な波動拳の描写に心踊りましたが、なんと発売は受験生になる年。

ゲームが好き過ぎることを自覚していて、ps4も未所持だった僕は泣く泣く受験終了まで買わないことを決めました。


その間、友達の家で少し遊んだり、動画を見たりした以上にはS1に触れていませんでしたが、僕は友人の家で遊ぶ際はトレモだけで勝てる手軽さ、学校帰りに息抜きでゲーセンに寄ることがあったので4リュウと混同しない為に、とミカを使っていました。そして動画で梅原さんを含む多くのプロが使うリュウを見て、凄いな、こんなに減るんだ。強いな。と目を輝かせていました。


受験も終わり、来るべきS2。知り合いのプレイヤーに連れられて、僕はとあるゲームバーで念願のスト5を始めました。その日は2onのミニ大会もあり、それまでの時間僕は彼に付き合ってもらいながらメインキャラを選ぶことに。

勿論第一候補はリュウ。ウル4と混同するリスクはありましたが、5のグラフィックの方が好きだったので最悪4は辞めるつもりでリュウを触りました。コンボを完走して、牽制して

何か違和感がありました。動画で梅原が使っていたリュウとは何か違う。こんなに減らなかったっけ、こんなに短いっけ、と。

連れてきてくれた友人にその疑問を投げかけると、黙って首を横に振る彼の姿に、僕は全てを悟りました。


言わずもがな、S1→S2にかけてリュウは大幅に弱体化されていました。そのことに僕は後から気がついた訳です。

そして道着への拘りは捨てたくなかった僕が、大会のチームメイトに迷惑をかけまいとの思いもありつつ使ったのは当時の文句なし最強キャラ。豪鬼でした。


辛く、悲しくもありつつ、S2豪鬼は強く、楽しくて、4で培えた何かを活かすならアリかもな、とメインキャラに豪鬼を選んだままスト5を購入し、ランクマをして、4の経験値もあり割とすんなりとゴールドまで上がれました。

しかし、そこで伸び悩みました。

豪鬼は確かに強く、選択肢も多いキャラでしたが、低体力故の繊細さ、難しさを持ったキャラクターであると気づいたのです。

また、ゴールド帯で一番勝率が悪く、苦手意識があったキャラクターがいました。

そしてそのキャラは、僕がゲームバーで悲しみにくれながらチームメイトに迷惑をかけると、弱いと断じたリュウです。

混乱しました。そんな訳がない、なんでだ。今バージョンのリュウは相当弱いと思っていたのに。


そして僕は自分が拘っていたこと、地力で勝つ、地力を養うにはリュウという自分の理を再認識しました。やはりリュウで勝つことに意義を感じる。俺はリュウなんだ、と思い直しました。

5年以上格ゲーに触れて、やっと確立した僕の格ゲー観は"俺はストではリュウ"でした。


その後はコンボもわからないままリュウに変え、ウルブロまで落としました。それが逆に清々しくて、落としたLPは百鬼で稼いだだけで俺が稼いだんじゃないな、と思えました。

僕がLPやランクマにそこまで固執していないのはそれが理由です。上下して悔しい、LPが欲しい。気持ちはわかります。ですが、LPというのは実力がついていけば自ずと上がるもので、下がるとしてもちゃんと考えていればそれは一過性のものだとリュウが教えてくれました。

故に、上達と無縁に思えるようなLPを大事にする立ち回り(1-1抜け等)が苦手に感じる節があるとも言えるかも知れません。



初心者の方に伝えたいこと

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大変だと思います。本当に。何もかも。

ですが、ゲームが好きで、キャラが好きで、或いは特定のプレイヤーが好きで。

続けたいと、やりたいと思えるのなら、是非たくさんやってみて下さい。

ここまで書いた通り、僕は最初全てがなんとなくでした。背水の逆転劇を見て、なんか凄い。なんとなくやってみよう。このキャラ使ってたからとりあえずこれにしよう。今はリュウらしいからなんとなく変えてみよう。


5年もやってやっと、ちゃんと考えて俺はこうだ。こうしたい。こうだから格ゲーをやる。というものを明確に言語化出来ました。


考えるのも強くなるのも後から付いてきます。まずは楽しんで下さい。基礎コンの練習でもストーリーを読むんでも良いです。"好き"を大切に育んでください。


つまらない時まで無理にやらないと強くなれないということは絶対にないです。僕はやってなかったです。それでもダイヤまでは来られますので、安心してつまらない時はどうかアケコン置いといて下さい。"好き"が嫌いになることほど嘆かわしいことはないです。好きな要素を好きでいられるようにして欲しいと切に願います。


そして何か疑問に思ったり、強くなりたいと思うのなら、練習も大事ですが色々な人に聞いてみてください。僕でも良いです。わかることならなんでもお教えします。

今のスト5のコミュニティの発達は本当に目まぐるしいです。当時の僕が制服で右も左もわからずスーツのリーマンに話しかけることも怖くて出来ず、ただ100円を溶かし続けたことは、間違いだとは思いませんが非効率です。不必要な過程であるとすら言えます。その結果得たものもありますが、詭弁と言えばそれまでです。


ですからどうか、貴方の"好き"がなんとなくで収まらなくなった際には、身近なプレイヤーにDMでも配信のコメントでも聞いてみてください。


そうして、好きが楽しいになる瞬間、自分はこうだと言えるような独自の理論が構築された瞬間、格闘ゲームは他の追随を許さない素晴らしいゲームになると思います。


再三になりますが、僕で良ければ気軽に聞いて頂いて構いません。

皆さんにもこの素晴らしいゲームをより素晴らしいと思えるようになって欲しいなと思っています。




親愛なるリュウ

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無骨で物言わぬ不器用なリュウ

最近ようやっと尻尾は掴めた気がするってくらい、深い技を持った君と、ダイヤの大台まで来られたことを嬉しく思います。

思えば4からずっと適当な波動ばかり撃って申し訳なかった。少しは考えて撃つよ。

振り向き昇龍も、もうちょっとだけ出せるように頑張るからさ。

これからもよろしく。本当にありがとう。



最後に

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いや本当冗談じゃなくて僕はリュウに本当に感謝してるし上のじゃ足んないんすよほんとはね?

でも気持ち悪いじゃん?ちょっとね?

いやツイートでリュウありがとー!!!!とかなら良いけど違うじゃん?

でもね、めっちゃ嬉しいし感謝してる訳。

リュウ居なかったらとっくに辞めてる訳ね。

バーディに勝てねえメナトに勝てねえザンギにも不利でお前何年闘ってんだよと。

お前そんだけ闘って弱pなんで肘打ちなんだよと。腕伸ばした方が強いってわかんねえのかとかね。

色々文句もあるけどやっぱ好きで選んだキャラだからザンギ戦は頑張るし、お前がどうしても無理ってなら他のキャラ練習してやるよ。お前で勝ちたいけどな。って感じなんすよ。

惚れた弱みってあるんで。

そういうことなんですわ。


さておき、やっぱ格ゲーって楽しいですね。ランクマはもうそんなにやりたくないけど、引退したりする気は無いのでこんな駄文を長々読んで頂いた貴方にも本当に心からお礼申し上げます。

是非僕とリュウと対戦して下さい。


いや本当、リュウもみんなもありがとー!!!

俺ダイヤになれたよー!!!


ってな具合で、今回はこんな感じにしとこうかと思います。


またそのうち何か書くと思うのでその時はまた!




てらひま    @genganannsu27

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